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南極観測50周年

すみかわです。
今日はふたつめになりますが、書かずにはおられない情報です。

4月6日のS新聞の夕刊に、探検の殿堂が掲載されました。
記事は1面と2面にあって、どちらも写真つきです。
取材に協力してくれた来館者の、南極体験ゾーンでの楽しげな様子が
とても素敵に写っていました(カメラマンさんありがとう)。

掲載記事から文章の一部を引用させていただくと、
「ボールペンのインクが凍って書けなくなった」
「撮影用に持ち込んだアルミ製の脚立を素手でつかんだとたん、
猛烈な痛みに飛び上がった。指が張り付いたのだ。金属が凶器と化す世界」

・・・まあ、来館者の南極体験は20分コースの設定だし、
マイナス25℃にいるのはせいぜい7分程度のことなので、
記者のように1時間も入ってさえいなければこんな過酷な状況にはならないけれど、
それでも、南極にいる隊員さんたちは、まさにこういう体験をしているのです。
「南極がどれほど特殊な環境なのかを、身をもって知ることができる」

最後に記者は、こんな嬉しい表現をしてくれています。
「探検の殿堂」で無邪気にはしゃぐ子どもたちに、夢を託してみたくなる。

今年は南極観測50周年という記念の年。
ちょうど50年前の11月8日に、西堀榮三郎さんたち第一次隊は、
『宗谷』に乗って東京の晴海埠頭を出航しました。
生きて帰れるかどうかわからないと、家族に遺書を残しての船出です。

第一次隊の「探検」の時代からその後「観測」へと移っても、
南極の自然環境の苛酷さは50年前と全く同じです。
直線距離にして14000キロ離れていることも、1年以上に渡って家を留守にすることも、
観測するにも生活するにも、限られた人数で協力しあわなければ生きていけないことも。
それでも南極を観測することを止められないのは、
南極という国境のない大陸が、地球規模での環境問題を紐解く場であり、
「宇宙にひらかれた窓」だからなのです。
こんな壮大なロマンを秘めた国際的なプロジェクトに、
探検の殿堂で南極体験や実験をした子どもたちが参加するようになることを夢見て、
私も頑張りたいな・・・

by tanken-n | 2006-04-08 13:46